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| 聴 法 録 130 |
聴法録130-1
幸、不幸は、思想から生ず
人間が不幸に苦しむのは、漫然と作り出されたものではない。その思想が悪かったからだ。
悪と知りつつ悪を行い、謹慎を差し控えることもしないのは、以前これに出逢い、その思想に染まっているからだ。
悪い思想は、胚種のうちに刈り取らねばならぬ。
悪行為よりも悪思想の方が有害である。悪行為は、これを再び繰り返さないようにできるが、悪思想は、これを取り消すことも後悔することも至難である。思想は、行為という結果を生じさせるから忽せに出来ない。悪行為を繰り返していると、その道が滑らかになって、他人を容易に引き入れるようになる。
胚種から双葉、双葉から樹となり、終りに実を結ぶ。思想も、それから行為を生みやがて自己の好むがままに他人にも誘うようになる。悪い種子から成長した樹は、悪い実を結ぶ如く。悪い思想は悪い行為を生む。農夫が種子を扱うのににている。つまり、悪思想を避けて、よい思想を培養するのである。悪思想を捨てて置くとすぐ繁殖して、よい思想を駆逐してしまうからだ。私達は、これを学んで尊重せねばならぬ。
蝋燭の光で、物を十分に照らすには、風を防がねばならぬ。風に吹くところに燭台を置けば、炎が揺れて暗い影が現れる。真実の私も、その中に暗い影を認めたなら、それは悪い思想が入り込んだのである。
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