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| 聴 法 録 203 |
聴法録203-1
人を救う場合に、窮迫の程度を調べたり、犠牲の多寡を考えてはならぬ。
生涯は、如何なる場合でも、幸福だとは限らないが、幸福は常に良い生涯を伴っている。
侮辱は永い間、記憶にあり、善事はすぐ忘却してしまう。これは、造物主の意志である。
賢者が智の精に尋ねた。
「この世の幸福を、真実の生命の利益を害さずに獲得するには、どうしたらよいのでしょう。又、どうしたら肉体に損害を与えずに、内在する真実の生命の利益が得られるでしょうか」
智の精は次のように答えた。
「何等の根拠なくして人を詰めるな。これは、汝の悪口を他人に言わせぬためである。何故なら、悪霊は汝を、前方から攻撃し、後方から悪果を以って陥れんとするからだ。
怒るな。怒りは自己の義務を忘れさせ、善行の機会を見逃す恐れがある。物事をあまり控え目にするな。遠慮は、仕事を遅滞させ、内在する真実の生命と肉体とを亡ぼす機会をつくるからだ。
欲情を抑えよ。放曎なる情欲は、肉と後悔を招来する。
辱しがっていると、却って罪を犯すことが多い。
生涯を誤らないために、心中に妬みを潜ませておいてはならぬ。
職務に精勤し、沈黙を守り、自己の働きによる金で生活して、その中から神のため貧困者のために、幾分かを割く準備を為せ。
こういう習慣をつくることは、汝の行為が善を生む原因になる。
汝の行為は常に正しくあれ。他人の物を盗むな。
他人のもので自己を養うのは、食人行為に等しい。
狡猾な人と争うな。彼等には成るべく接触しないようにするがよい。
欲の深い人と共同に事業を起こすな。又、その指導を受けてはならぬ。
礼儀を知らぬ人と交わるな。
愚かな人と議論をするな。
悪人から金品を貰うな。
嘘を吐く人と共に王の門に出入りするな。
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