聴法録234-1
精神的な生活を送っているひとは、苦悩が自分を駆って完成の目的を達し得べき希望に近付けることを認めないわけにはゆかない。そしてその人にとって苦悩はあらゆるかなしむべき意味を失い幸福となるものである。
苦悩は生理的にも、人間が成長してゆくための欠くべからざる条件である。
心が苦しい状態にある時には、神を除いては誰にもそれを打ち明けたり訴えたりしてはならない、沈黙し耐え忍ぶことが大切である。でなければ、苦悩は他人の中に移って、その人を苦しむように強いる苦悩の中にこそ少しづつでも完成にむかって向上し近づいて行くための機会や問題があると考えることは、非常に力強いたすけとなる。
徳性と魂の力とは、不幸、苦悩、病気の中にますます確固たるものとなって行き、又完成されていくものだ。それ故、私達は自分たちに課せられる所のあらゆる試みを、恐れてはならない。確固としてそれ等のものに耐えて行かなければならない。あらゆるこころみは一歩一歩と私達を神に近づけるものだ。
悪に抵抗するな
貴方の敵をあいせよ
貴方を呪うものを祝福せよ
貴方を誹謗するもののために祈れ
実る稲穂ほど頭をたれる
神の法則のすべては、ただ一つの高い掟のなかに完全に含まれているのだ、それは神を至上の幸福として愛せよと言うこと、即ち罪に対する恐れから神を愛したり或いは他の物が欲しいから神を愛するのではなく、神が私達の至上の幸福を成立させていると言うことの理解として神を愛することである。
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