本文へジャンプ
             聴  法  録  236

聴法録236-1

まことの信仰は、外部的な支持物も権力も、輝く勝利も必要としない。又、それを宣伝するための煩わしさも必要としない。(神は無限の時間をもっているのだ。神にとっては、千年も一年に等しいのだ。)権力をもって、外部的な優越をもって自分の信仰を広げたいと思うものは…信仰薄きものである。或いは全然信仰をもっていないものであるのだ。まことの信仰は、信じるものに幸福をやくそくしているというよりも、予言しているという点に於いて私達をひきつけるものである。

果実が大きくなりはじねるとき、花弁は落ちる。同じように貴方の中に、神の意識が成長するとき、貴方の弱さはなくなってしまうたとえ何千年ものあいだ暗闇が空間を満たしていても、光がその中にさしこむや否や、世界は明るくなる。それと同じ事が貴方の魂についても云える。たとえどれらほど長い間、暗闇の中にあっても、神がその中に目を開くや否や、貴方の魂は忽ち光を帯びてくるのだ。

此の地上における、人間の本当の仕事は、自分の存在を、神と調和させることにあるのだ。その時にのみ愛と理性の万能力があたかも清らかな運河を流れるように、その人を通じて流れる。


私達がたとえ一瞬間たりとも、そしてたとえごく小さな我欲からさえ離れることができたら、誰にも悪を望まないものとなり得る。光を反射する清らかな硝子のようになりえる。光は存在する、私達が勝手にそれを反射しないだけだ。そしてその時こそ、私達の周囲に万象が輝かしい光を浴びて、開かれるであろう。

神は万人の中に住んでいる。が、万人が神の中に住んでいるとは言えない。此処に人間の苦悩の原因があるのだ。火がなければ、ランプがともらないように、神がなければ、人間は生きることができないのである。

宇宙的な「我」の認識に達しようと欲したら何よりも先ず自分自身を知らねばならない。自分自身を知るためには、自分自身を宇宙的な「我」に捧げねばならない。精神によって生きようと欲くしたら、現世的な生活を犠牲にせよ。考えを外物から遠ざけよ。魂に暗い影を投げかける諸々の物象を、自分から遠ざけるように努めよ。貴方の影は暫く生き、そして消えていくものである。しかし貴方の中には永遠に存在するものがある。それは神を知る力である。それは人生とともに移りかわるものではない。この永遠のものが本体であるのだ。その本体は過去にも存在した。いまもなを存在し、将来も存在するであろう。それは時間には関係しない。