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               聴 法 録 30

聴法録30-1

有限の生命の内に、永遠の生命がある。
永遠の生命の内に、有限の生命がある。
有限の生命と、永遠の生命は、表裏一体である。

煩悩の世界の内に、光明一元の世界がある。
光明一元の世界の内に、煩悩の世界がある。
煩悩の世界と、光明の世界は、表裏一体である。

差別の内に平等があり、平等の内に差別がある。
平等の世界と差別の世界は表裏一体である。

相対の世界の内に、絶対の世界がある。
絶対の世界の内に、相対の世界がある。
相対の世界と絶対の世界は表裏一体である。

光明一元の世界の内に、娑婆世界があり
娑婆世界の内に、光明一元の世界がある。
光明一元の世界と、娑婆世界は、表裏一体である。
聴法録30-2

人間が、人間であることを忘れて
動物本能のままに生きてゆくことも。
人間が、人間であることを忘れて
生き仏の如く、自ら高上がりすることも、間違いである。
一は、聖なる尊いものを拝むことを知らず。
一は、人間の心の闇の深さを、知らないものである。
人間が正しく人間を領解すること
そこに如来を正しく領解する者の道がある。
この如来と人間との交渉を正しく領解するところにのみ
人生の深さへの歩みがある。
ありのままをありのままに、見開いてゆく信心の智慧の世界
こそ、尊ばれるべきである。

第一 「人間に、仏になれるのだという偉大さを示さずに、
人間がいかに動物に近い盲目的本能的欲望によって動いて
いるあさましいものであるかを、知らせすぎることは危険である。

第二 「しかしそのあさましさ、汚悪なる点をば示さずに、ただ、
仏になれるのだ。仏性があるぞとだけ、知らせることは危険である。

第三 「けれども仏となれることも、罪悪の凡夫であることも
知らしめないのは、一層危険なことである。」