聴  法  録  378

聴法録378-1
自力を以って徳を全うせよ
大いなる真実の生命に、悪から救ってもらうように願うのは誤りだ。人たるものは、他から援助を求めるべきではない。その境遇をよくするために、罪悪、誘惑、妄信は排すべきだが、決して他の力を要求するな、あらん限り、自己の力を以って為すべきだ。
自己の努力以外のものが、幸福を運んでくるように思ったり、希望したりするほど有害なことない。「私達の過ちは天が是正してくれるから」という考えは捨てなくてはならぬ。不味い食べ物を作って置き、大いなる真実の生命のおぼしめによって美味しい食べ物にしてほしいなどと願うのは止めよ。長年の放蕩生活を、大いなる真実の生命の恵みで拭い取ろうとするのは、虫がよすぎる。

道徳の完成とは、どんなことか。これは誰でも知っていることだ。然し、完成への道は茨の道である。先ずこれを除きながら進んだがよい。


汝は罪を犯した。今、汝はその罪を自己の力によって清めようとしている。汝は善人か悪か、判然としていない。汝は未だ罪のどん底に達したものではない。他人が援け得ぬのも当然だ。

「私には悪事が慎めない」というのは、「私は人間ではなく獣だ」というのと同じことだこれは世人がよく言う言葉であるが、生きているからこそ、悪を慎み、善を行なうことが出来るのではないか。

聴法録378−2
徳義の掟が、人間に実行できぬようなものであったら、初めから存在している筈はない。「私達は、自愛、吝薔、強欲心生まれながらもっている」と人は言うが、甚だしい誤診だ。人間は生まれながらにして「自分は何者であるか」「何を為すべきか」「何のために努力すべきか」等々を、十分知っている筈だ。

心中に潜む善の培養は、私達の義務だ。この善を訓練し、発展させることは、この世における人間最大の誇りである。