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| 聴 法 録 68 |
聴法録68-1
名誉と恥は、人々の心をひどく動揺させる。
名誉と恥を重大事だとして非常に患う事、あたかも我が身の重大事であるかの如くである。
何を、寵辱驚くがごとしと言うか。
名誉を上とし、恥を下として、それを得ては、大いに心を動揺させ
それを失っては、又、大いに心を動揺させる。
これを寵辱驚くがごとしと言うのである。
何を、大いなる患いを尊ぶこと身のごとしと言うのか。
自分に大いなる患いがある由縁は、我が身があるからである。
わが身が無かったならば、自分に何の患いがあるだろうか。
故に、身を以って天下と為すことを尊ぶものに天下を与える
(任せる、拠り所とする)べきである。
身を以って天下と為す事を愛する人にこそ天下を託すべきである。
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聴法録68-2
大いなる患いが何に起因しているのか、毀誉褒貶は、我が身そのものではなく、わが身に着せられた衣服の様なものである。
にもかかわらず、人はそれを自己そのものだと錯覚する。
立派な服を着れば、自分が立派になったように思い、粗末な服を着れば、自分が惨めな人間になったように思う。
これは、自分が変わったのか?そうではなく、自分に付着したホコリで自分が変わったように錯覚しているだけである。自己そのものは何も変わってはいない。
ホコリは更に前進するエネルギーとなるものでもあろうが、自分に徒に慢心、妄信を生じさせる厄介なものである。
ホコリが積もり積もって、粗大ゴミの如き人間にならない様に、よくよく心したいものである。粗大ゴミに、天下の政治を任せれば、天下も又、粗大ゴミになることだろう。
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